女神の夢は呪いと祝福。
その女神が繰り返し見た夢はひとりの男のものでした。
異国の血を引く男の夢です。彼は偉大な男の息子でした。

その男の名は……







今も語られるお伽話。
魔人の金の瞳は相手の目を見るだけで魂を奪えるのでした。





「新しい世界をくれた。これから何があっても、あの方に感謝すると決めています」
「お前にその名を呼ぶ資格はない」
「私は利用できるものは利用するんだ。どんなものも。すり減るまで」
「わたくしもお会いしたいけれど、でもあなたのように恋い焦がれているわけではないから」
「ねえ、あなたも誰かを呪い殺したりするの?」

「さ、探して下さいませんか、一緒に!」
「一緒に?」

「綺麗だ」

「簡単に人を裏切れる、薄汚れた、家畜以下の、」
「あの人をっ、あの人を悪く言うなんて許さない!」

「……ごめんなさい」

「王はどこにいる!」
「持ちこたえろ! 陛下があやつらを呼ばれるまでは!」



「良いか! 私は死んでお前たちを呪ってやる。この金の瞳は一生お前たちに取り憑き続けるだろう」

「魔人の呪いを受けよ! 災いあれ!」



「この世界は、夢なんですね」





「まだこの月を手に入れていない」







そして語られるお伽話。
覇王は姫君によって月を手に入れたのです。



月の夢果てるまで
Coming soon...