61−70

世界は想像したよりも綺麗で
たくさんの光が輝いていた
その内にいる私は
泣きたいくらい幸せだった
気付くべきだった
―――70




何時か貴方の道は分かれる
光が昇らぬ日もあるだろう
不安定に歪む時もあるだろう
どうか自分を疑わぬように
―――69




遙か彼方より吹く風の
今ここから攫われた花の香りは
遠い日々を思い出させ
あの気持ちを鮮やかに蘇らせる
―――68



明けてゆく空
振り返った足元の影
別れは告げなくて良い
いつか戻ってくるだろう?
―――67




さあ 選びなさい
往く為に
生く為に
―――66




美しいものはここにもあるから
行かないで
ここにいて
―――65




その手を引いて、空と風の先へ
―――64




愛される箱庭で語られる歌物語
―――63




夜に浸った花びらが一日の残照に光る
―――62




時間が夢の回廊で踊り
花がやがて種になる頃
風が光と共に歌を歌う
世界の裏側で微睡む僕等と
―――61


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