暁の欠片

光が墜ちた時 想いが哀しい音を立てる
空が墜ちる日 幸福への道程が遠退く
愛を間違えた心 悲しみと傷跡を残した





罪と汚れと災いの火が その時道を分けました

全てを壊された者の慟哭

君の顔が焼き付いて離れない

この強さは正しいものだったのか





この強さが生んだのは血を流す心
呆然と見つめた手の平は
悲しみばかりで汚れていた

最後に微笑んだ君を思った





汚れた手を包んで
光を握らせてくれた

このとききっと僕の心は決まったのだ





指で触れた瞬間に
音を立てて光は解けた
微かな残光を両手で包む
手が暁に染まっていく

未来は選ばれた





選ばれなかった未来の欠片
夢は名を与えられなかった
けれど手の中に残った光を守ろう
この先にいる君に逢う為に





この強さを振り捨てよう
傷付けるだけの剣なら
君に涙させるだけだろうから

後悔はしない
君を抱き締めて手に入れるものがある





強さに染まり始める君の姿
夢と現実を分けた瞳が笑い
暁色の手が明日を連れる

いつかの夢と約束は
その手の中で再び生まれる


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