創世と予言の歌
始まりの終わり
傷付いた女神の傷跡の血が
最初の大河となり
子どもたちを生む
終わりの始まり
眠れる女神の目覚めの瞬きが
最後の閃光となり
子どもたちを壊す
―― 創世と予言の言葉
お目覚めなさい 愛し子よ
最初は光 同時に闇
光は姉妹を揺り起こし
闇は兄弟を呼び起こす
お行きなさい 愛し子よ
次は風と土
風は姉妹の手を引き
土は兄弟の名を呼ぶ
風と土と共に火と水
火は姉妹の望みを叶え
水もまた兄弟の望みを叶える
お抱きなさい 愛し子よ
母の亡骸を抱きなさい
―― 創世―六神―
あの高い空をなくした先から
我が創世は降り立った
礎となりし女神の亡骸を抱きて
無たる世界に横たえた
女神の血は水となりて
無を洗い流す
女神の傷は谷となりて
神を生み育てる
―― セーマイェーラの巫女の歌
あの果ての谷の底から
我が破壊は降り立つだろう
組み上げられた世界の輪郭をなぞって
無たる世界を呼び起こす
子供らの血は水となりて
世界を洗い流す
子供らの傷は無を呼びて
神を殺し死すら消す
―― 破壊神の巫女の歌
六つの大陸に六人の神様
光は王に
闇は人に
火は剣に
水は夢に
風は歌に
土は舞に
六つの大陸に六人の神様
今はいくつ残ってる？
―― 謎かけ歌
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