St.アンダーグランド 第4部 予告編









運命を、手に入れろ。

「我々は、アンダーグラウンド! 我々は誰にも廃棄されない!」

「……戦いたいなら、正々堂々、てめえの生身で戦いやがれ!!」

『あなたは、何を、望む?』

「たどり着かなきゃならないんでしょう、あなた」

「僕はこの世界を愛しているよ。この美しくも醜い世界。この聖なる汚濁の世界を。世界の在り方は、きっとずっと変わらない。支配者が変わっても、時が流れても、美しく、醜く、清らかで、汚い。偽物の善と愛を呟き、光と闇は分かれて在る。僕はその空虚の王になって、みんなを愛する」

「アなたガ最後、最後ぉおオオ!」












 マイクロカードは、二人が取り付けたものとは違うものだった。
 膝の上に乗せたノートパソコンにカードをセットする。
 フォルダを開くと、ムービーファイルと、テキストファイルが入っていた。
 両方を開く。
 ムービーは重いらしく、なかなか開かなかった。
 やがて、静止した、温室の風景がぱっと現れる。
「温室?」
「再生するよ」
 ボタンを押した。











 強い風だった。初めての空気のにおいがした。
 冷たく、鼻の奥が冷え、耳や首元が冷えていくのを感じる。
 不意に気配に気付いて、目を開けて上を向いた。
 星が広がっている。銀のきらめきは、空に広げた薄布のようだ。
 その縁を引っ張れば簡単にはがれて、身にまとえるのではないか。
 その紗はきっと、彼女が身につけたどんなものよりも美しい銀色をしているはず。




「おかあさん」






2012年 秋 第4部公開予定








































「ねえ、これが新しいエデンなの?」