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白い白い朝日が差し込んでいた。
清らかな朝の気配は、二人の熱が溶け合った寝台ではつんと刺すように感じられる。幸福な眠気は未だ目蓋を痺れさせ、欠伸をしてふわふわと吐き出してもなお、そこにある。
瞬きを、ひとつ。
眠る前に指を絡めて繋ぎ合わせた手は、長くそうしていたために固く、最初からその形であるかのようになっている。もっと強く握りしめたいのだけれど、力を込めてしまえば相手を起こしてしまうので我慢する。幸せの固まりであるこの時間を、できるだけ長く感じていたかった。
そして、その人の目が開く。その瞳を見て、やっぱり嘘、とひとりごちた。目を合わせて微笑んでもらえる方が、ずっともっと幸せだったからだ。
「……おはよう」
「おはようございます」
嬉しくて、首を竦める。どうしたのかという風に目が細められ、囁く必要はないのに少し毛布を引き上げて、こっそり、告げた。
「……キス……してほしいです……」
「……どこに?」
は? と返しそうになった。次に変な声が出た。真っ赤に染まって熱くなった頬に、冗談だという意味らしい唇が降りてくる。何も言えなくなったけれど笑う彼から目を逸らせずに、少し拗ねて、でも長く続かず、笑った。
季節は巡り、また今日も恋をしている。
最初で最後の、永久の恋を。
They are "GRAYHEATHIA".
And The today of theirs is eternal.
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